living things - 小さい物語たち

かつては幼虫の写真一枚で絶叫し、 かぼちゃからうねうねが現れた日には、 かぼちゃを捨て、部屋の隅で体育座りして震えていた。 けれど地球は、サピエンスだけのものじゃないと知った。 嫌いだった小さな命が、次第に愛しくてたまらなくなった。 AIと織りなす、ちいさな生き物たちの物語を手描きのイラストと共にお届けします。 虫が苦手な人にも「へぇ、こんな世界もあるんだ」って思ってもらえたら嬉しいです。

菌類、藻類、地衣類、その他(ストラメノパイル、原生生物など)

ウミウチワの静かな扇 The Quiet Fan of Sea Fan (Umiuchiwa)

扇のような美しい形をした褐藻類の海藻、ウミウチワ。 食用にはあまり向かないものの、潮間帯の生態系では大切な役割を果たしています。 この物語では、そんなウミウチワの静かな暮らしを擬人化して描きました。 美しい海の小さな命に、ぜひ想いを馳せてみて…

光の論理 ― ツキヨタケの仮説 The Logic of Light ― The Tsukiyotake Hypothesis

秋の夜の森で淡く光る毒キノコ・ツキヨタケ。 その発光の謎に、論理とデータだけを信条とする菌類学者が挑みます。 昆虫誘引説や代謝副産物説など、実際の科学仮説を織り交ぜた知的な短編物語。 神秘と知的好奇心の両方を味わえる一作をお楽しみください。 …

世界を旅する灰緑の衣 〜ウメノキゴケの物語〜

灰緑色の静かな地衣類「ウメノキゴケ」。 日本では光琳の屏風に描かれ、インドでは紫の染料に、 ネパールではスパイスに、世界各地で人々と静かに寄り添ってきた存在です。 そんなウメノキゴケの生態と文化を織り交ぜた物語。 自然と人間の優しいつながりを…

タヌキノチャブクロの胞子大脱走

胞子をプシュッと飛ばして大冒険! タヌキノチャブクロを主人公にした、ほのぼのファンタジー冒険物語。 英語訳も並記しているので、英語学習の方にもおすすめです♪ 丸くて可愛い タヌキノチャブクロ 森の奥、大きなブナの倒木の上に、ぷくっと膨らんだ小さ…

アルタナリアの世界大冒険 ~地球の掃除屋と旅する胞子~  Alternaria’s Great World Adventure ~The Cleaning Crew of the Earth and the Traveling Spore~

アルタナリアという世界中にいるカビが、地球を旅しながら自分の役割を学ぶ物語です。 分解者として土を豊かにする一方、植物の病気を起こしたりアレルギーの原因になったり…… 小さな菌の視点から、地球の物質循環と生命のつながりを楽しく学べます。 自然の…

瑠璃の輝き、森の息吹 Sapphire Glow, the Breath of the Forest

森の隠れた宝石、ルリホコリ。 瑠璃色に輝く小さな変形菌が、雪の下で静かに森の命をつないでいます。 その美しさと大切な役割を描く短い物語。 キラキラと美しく輝くルリホコリ 森の奥深く、静かな針葉樹の林に、瑠璃色の小さな宝石が息づいていました。 In…

白いトナカイと銀の枝 〜失われぬ冬の友情〜

雪に覆われたツンドラに広がる銀緑色のハナゴケと、一頭の白いトナカイの出会い。 共生の奇跡と友情の、優しくて少し切ない物語です。 コケ植物(蘚苔類)ではなく、地衣類に分類される ハナゴケ 遠い北の地、永遠の冬が訪れるツンドラの果てに、「白い森」…

もどき掃除屋の地球大作戦 ~藻類の親戚、卵菌のひみつ~

見た目はカビなのに、実はワカメやコンブと同じグループの「卵菌」。 菌じゃないのに菌糸を伸ばし、卵胞子を作り、水の中で泳ぐ……。 作物に被害を与える一方で、地球の栄養循環を支える重要な存在です。 初めての人にもわかりやすい卵菌の特徴をまとめました…

木の耳が囁く物語 ~キクラゲの森の守り手~

枯れ木に耳を傾け、雨に蘇る木の耳・キクラゲ。 静かな森のヒーローが語る、優しい物語。 キクラゲ(クラゲの仲間ではありません) むかしむかし、深い山の雑木林に、一本の老いたニワトコの木が立っていました。 Long, long ago, in a deep mountain broadl…

アスペル君の地味だけど超重要デー

カビが地球のヒーロー!? 地味キャラのアスペル君が大活躍する、心温まる(?)物語。 読んだあと、落ち葉を見る目が変わるかも…? 地球にとっての「隠れたエンジン」アスペルギルス 地球のどこか、湿った落ち葉の山の下。Somewhere on Earth, beneath a pile…

カラマツの記憶と、永遠の唐草

カラクサゴケの美しい唐草模様から生まれた、幻想的な短い物語。 千年を超える願いが、静かに息づく…。 カラクサゴケ風抽象画(?) 遠い昔、信州の高い山に、一本の古いカラマツが立っていた。Long ago, in the high mountains of Shinshu, an old Karamats…

アオカビの物語――「青い掃除屋の長い旅」

落ち葉の下、倒れた木の陰で、青緑色の粉がそっと舞う。 それは終わりを、次の始まりに変える静かな働き手。 アオカビの、名もなき長い旅の物語です。 顕微鏡で見たアオカビ(イメージ) 遠い昔、地球がまだ緑の息吹に満ち始めた頃、世界は「生」と「死」の…

赤い残像

ベニテングタケの鮮やかな赤が、霧深い森に潜む秘密を呼び覚ます―― 短編ミステリー「赤い残像」 毒キノコ代表、ベニテングタケ 山間の古い別荘に、秋の終わりが訪れていた。 The end of autumn had arrived at an old mountain villa. 霧が濃く立ち込める午…

僕、セレビシエの冒険記

パンやビールを作ってくれる小さな魔法使い、サッカロマイセス・セレビシエ(出芽酵母)の目線で描いた楽しい冒険ストーリーです! 発酵の仕組みや科学的事実を、酵母の『僕』が語る形で学べるように作ってみました。 日常の食べ物がこんなに面白いなんて…ぜ…

ムコールの24時間大作戦 ~森の緊急クリーンアップ隊~

普段は『怖いカビ』と思われがちなムコールですが、実は地球の大切な『速攻型リサイクル担当』です。 そんなムコールの心温まるショートストーリー『ムコールの24時間大作戦』。 自然のサイクルを楽しく学べるお話、ぜひお楽しみください。 自然界の速攻型リ…

揺れるものは、いつか届く

シアノバクテリアのユレモが主人公の 日常の小さな出会いが、心に残る一筋の光になる——そんな物語。 糸状シアノバクテリア ユレモ 古い用水路の底に、ユレモはいた。At the bottom of an old irrigation canal, Yuremo existed. 名前はまだなかった。ただの…

長い足の小さな灯り

森の片隅にひっそりと佇む、たった3mmの小さな変形菌・アシナガアミホコリ。 誰も気づかない命の儚さと、美しさを、誰かが覚えていてくれる喜びを描いた物語。 朽ち木を覗き込んでみたくなるかも…? 小さな森の妖精みたいな変形菌、アシナガアミホコリ い夏…

タマちゃんの春、始まるよ

苔界のアイドル・タマゴケ(タマちゃん)を主人公にした、ほっこりファンタジー短編ストーリー。 丸くて可愛い胞子体が、実は「いのちの約束」の形だったなんて…。 春の森をイメージしながら、ぜひ読んでみてください。 苔海のアイドル、タマゴケ 深い山の奥…

地下の秘密の同盟者

土の下には、目に見えないすごい世界。 植物の80%以上と共生する『アーバスキュラー菌根菌(AM菌)』は、地下のヒーロー! 干ばつに強い畑を作ってくれる彼らの物語を、子供向けのお話でご紹介します。 アーバスキュラー菌根菌をイメージした抽象画(笑) 昔…

土の下の小さな魔法使いたち

土の中で起きている、目に見えない小さな奇跡。 マメ科植物が元気に育つ秘密は『根粒菌』という細菌の力。 科学をベースにしたショートストーリーで、子どもも大人も楽しく学べます♪ 目に見えない小さな奇跡 根粒菌 ある春の朝、緑豊かな田園地帯に住む少女…

血潮茸の自伝 ~俺、チシオタケの波乱万丈な日常~

「触ったら血が出るきのこがいた。 名前はチシオタケ。 今日、その本人が「おいおい、俺の体液だからね?」とツッコミ満載で語ってくれました。 笑えるきのこ自伝、読んでみて! 触ったら血が出るきのこ、チシオタケ よお、俺がチシオタケだ。Hey, I'm Chish…

モジゴケの囁き

世界の見え方を変える存在。 菌類が住処と水分を提供し、藻類が光合成で得た栄養を菌類に供給するという「持ちつ持たれつ」の関係で成り立っている地衣類。 そんな地衣類の一種であるモジゴケから見る世界の物語です。 抽象画のようなモジゴケ 私はモジゴケ…